裂ける大地 沖縄のパワースポット ワルミ
「ワルミ」とは、沖縄の方言で「割れ目」という意味であり、
岩の割れた地形や海峡の名に使われたりしている。
多彩な地形が存在する沖縄にあってもワルミ地形は数が少なく、
また、その様相、空気感からパワースポットとしても有名である。
今回は、本土では滅多にお目にかかれない
不思議にも真っ二つに裂けた沖縄のパワースポット「ワルミ」を紹介する。

1.十戒の如く割れた 備瀬のワルミ
備瀬のワルミは、沖縄本島の北西、本部半島の北岸に位置する巨岩の裂け目であり、
ワルミバンタ(崖の割れ目)とも呼ばれている。
一昔前は、地元の人しか知らない隠れパワースポットであったが、
最近では備瀬の観光地として名が知れ渡っているので、
観光客がひきりなりに訪れている。
岩の裂け目には美しい白砂が敷き詰められ、
モーセの十戒の如く割れた岩の先には、真っ青な海と空が覗く。

ワルミを抜けると美しい備瀬のリーフ。青く澄んだ海には伊平屋島と伊是名島が浮かぶ。

2.一文字に断たれた岩 粟国の東ヤマトゥガー
ヤマトゥガーとは、沖縄本島の北西約60kmの沖に浮かぶ粟国島の南岸にあるガーである。
沖縄の方言で湧水のことをガー(川)といい、
海岸に湧く湧水ヤマトゥガーは、水の乏しい粟国島では神聖な場所でもあるそうだ。
神聖なガーへと降りる道、湧き水の東側にある一文字に断たれた岩が東ヤマトゥガーだ。

天頂のティダから光が降り注ぎ、巨岩に挟まれているのにも関わらずワルミの中は明るく、
見上げる青空はとても美しい。不思議な気分を味わえるパワースポットだ。

3.裂ける地殻 南大東のバリバリ岩
バリバリ岩とは、沖縄本島の遥か東の彼方に浮かぶ南大東島の北岸にある岩の裂け目である。
南大東島はフィリピン海プレートに乗り、
1年に約7cmのスピードで西方にある沖縄本島を目指して進んでいる。
しかし、沖縄との間にはプレート境界「琉球海溝」が立ちふさがっていて、
200万年後には、プレートとともに海に沈むと目算されている。
このプレート運動によって裂けた岩のワルミがバリバリ岩である。

ワルミからティダの光を追い求め、ひたすらに天に伸びる
南大東のビレッジ・ツリー「ダイトウビロウ」。

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