現代アートが映える! 瀬戸芸の小豆島 2016
小豆島とは瀬戸内海の播磨灘に浮かぶ島で、
何度も言うが、読みは「しょうどしま」であり「あずき」や「こまめ」でない。
2010年から3年に1度、現代アートの国際芸術祭「瀬戸内国際芸術祭」が開催されていて
近年では、アート抜きには語れない島となってきている。
前回は、芸術に気を引かれて見逃しがちな絶景スポットを紹介したが、
今回は、2016に開催された第3回芸術祭において、
私の芸術感覚にストライクしたアート作品を紹介する。

1.釈迦ヶ鼻に生息する怪物と少年
三都半島の突端、釈迦ヶ鼻の美しい砂浜に生息するこの怪物たちは、
伊東敏光によって創造された生物だ。
一万年の生命を持ちヒトの一生の間には10mほど歩く怪物たち。
前後の区別もつかない異形の彼らが、
いったい何処に向かっているのかは不明だが、ソコに辿り着くまでに、
いったいどれだけの月日がかかるのだろう...

因みに広場にいる怪物には、乗って記念撮影することができる。

2.潮騒を聴け 潮耳荘
「潮耳荘」とは三都半島、神浦集落の権現崎に、
広島市立大学芸術学部有志によって建てられた草庵だ。
古材を用いて建てられた卵型のドーム、そこから海に延びるホルン型の赤い集音器。
絵本の世界にいるようで、まるで現実味がない。

潮耳荘の中は美しい木洩れ日が溢れる空間。
潮騒と光...空間アートの素晴らしさを体感できる。

3.超古代文明 段山遺跡
「段山遺跡」とは三都半島の段山の麓、吉野集落で見つかった超古代文明の遺跡だ。
遺跡の発見者は「久保寛子」。
発掘現場の畑地には、人体・動物を象った原色の立体物が展示されている。
オモシロいことに、この作品、触れていいどころか中に入ることが出来る。
真っ赤なドでかい頭が、すまし顔で広場に鎮座している。とてもシュールだ。

段山の麓、広々とした畑地にポツンと佇む巨大な人体部品。
大きいことは芸術である。

4.美井戸神社のモンスター
美井戸神社(ビート神社)は、坂手集落の外れ洞雲山の麓に立つ、
ビートたけしの構想により誕生した神社だ。
古井戸の祠に鎮座する御神体は、
全長8mの「アンガー・フロム・ザ・ボトム(地の底の怒り)」。
創造主はヤノベケンジだ。
水不足の歴史を持つ坂手集落に同調し、定時刻になると、
頭を斧にカチ割られている巨大な怪物が、怒り心頭に発し口から水を嘔吐する。
もう、それだけでオモシロい。

5.瀬戸内に浮かぶモノクロームの大岩島
土庄町の役場の裏手にある旧醤油倉庫。
そこに突如現れたエア・ドーム内のアイランドが大岩島だ。
芸術家「大岩オスカール」によって創造された瀬戸内の楽園。
絵として描かれた扉を開きその内側に入ると、
モノクロームなパノラマ世界が眼前に広がる。

ドーム内に描かれた風景には動物たちが隠されている。
例えばハウスの隣に立つ木、よく見るとワニだ。
モノクロの自然に溶け込んだ動物たちを探してみよう。

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