寒霞渓や芸術祭だけじゃない! 小豆島の穴場な絶景スポット
小豆島とは瀬戸内海の播磨灘に浮かぶ島、
読みは「しょうどしま」であって「あずき」や「こまめ」でない。
面積153km²、人口は約28000人と比較的大きな島であり、
日本三大奇勝の1つ寒霞渓や、小説「二十四の瞳」、オリーブ、醤油...
観光スポットを挙げたらキリがない離島である。
近年は、3年に1度開催される瀬戸内国際芸術祭の影響で、
芸術の島の印象が強くなってきている。
今回は、寒霞渓や瀬戸芸に気を引かれて見逃しがちな穴場、
小豆島が誇る絶景をスポットを紹介する。

1.寒霞渓を望むパノラマ 四方指
小豆島で一番見晴らしのいい展望スポットは寒霞渓でも、
最高峰「星ヶ城山」でもなく、標高777mの高原、四方指だろう。
美しの原高原とも呼ばれている「四方指(しほうざし)」の名前の由来は
「四方を指差しても何も遮るものが何も無い」その展望だ。
高原には幾つか展望台があるが、
東端の断崖の上に位置する展望台からの眺望が特に素晴らしい。
断崖から望む紅葉で朱く濡れる寒霞渓は正に艶やか。
晩秋に訪れたい絶景スポットだ。

2.朝日が美しい夢の跡 段山
段山とは、池田地区の背後にそびえ立つ標高600mの山であり、
寒霞渓の西南に位置することから西寒霞渓とも呼ばれている。
山頂全体が小豆島ヴィラと呼ばれるリゾート施設・別荘地であったが、
2013年に管理会社が破産。現在、数百ある区画には数世帯しか入居していない。
おおよそ観光に訪れることのない場所と思うだろうが、
ここには、美しい朝日を望む絶景のビュースポットがあるのだ。
断崖に突き出た一枚岩の上から眺める朝日に浮かぶ内海湾...とても幻想的だ。

3.断崖に立つ霊場 笠ケ瀧寺
小豆島には、離島版お遍路「小豆島八十八箇所」があり、
その第72番礼所、滝湖寺の奥之院が「笠ヶ滝寺」だ。
標高300m、集塊石の断崖に建てられた本堂まで、
岩石を砕いて作られた石段を登って参拝する。
八十八箇所屈指の天険の霊場であり、
ほぼ崖といえる険しい参道のため14時以降は参拝が禁止されている。
本堂は洞窟を潜った先にあり、厳かな雰囲気に包まれている。

切り立った石段の上から望む光景。正面には太麻山、山間の田園が美しい。

4.衝撃のモダン護摩堂 西之瀧
西之瀧とは、小豆島八十八箇所、第42番の礼所である「龍水寺」であり、
そして、第33番札所の「長勝寺の奥の院」でもある寺社だ。
標高427mの太麻山の南側の山腹に位置している。
寺名となっている龍水とは岩窟に湧く霊水のことであり、
弘法大師が封じた龍の涙と云われている。
燈篭が立ち並ぶ美しい石段の参道は天空の霊場に相応しい光景だ。

石段を登ると断崖に建てられた護摩堂。
カラフルでモダン、でもどこか落ち着いている不思議な社殿だ。

護摩堂から望む池田湾、そして沖に霞む五剣山。とても素晴らしい眺めだ。

5.雨奇晴好な霊山 碁石山
碁石山とは、小豆島の南東に位置する標高430mの岳であり
小豆島八十八箇所の第2番礼所でもある霊山だ。
霊場としての碁石山に山号、及び、寺院名は無く、
本堂を含む周辺の地域をまるごと碁石山と呼ぶそうだ。
碁石山の名前の由来は、
白い岩肌と、その岩肌に点在する黒い苔の様子が、碁盤の目のようであることだそうで、
残念ながら碁石は採れない。
碁石山の本尊「浪切不動明王」越しに眺める「大嶽(おおたけ)」。
自然と神とが一体となった荘厳で美しい眺めだ。

参道から眺める内海湾と坂手湾を分断する田浦半島。
瀬戸内屈指の絶景が眼前に広がる。

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