南の島に屹立する巨樹! 幻想的なガジュマル5選
南西諸島、小笠原諸島合わせて49の離島を疾走り回り、
独断と第六感で選んだ幻想的なガジュマル5選。
ガジュマルとは熱帯地方に分布する常緑の高木である。
日本における自生の北限地は屋久島であり、
ガジュマルを求めて旅にでるなら、目的地は自ずと南の離島となる。
褐色の気根を地面に向けて垂らし、地面に達した気根は新たな幹となり、
更には自らの幹に複雑にからみつき異形の姿に成長していくガジュマル。
禍々しくも神聖に感じてしまう、
そんな幻想的な5つのガジュマルを紹介したいと思う。

Contents
- ガジュマルの森で遊ぼう! 衝立山のガジュマル(父島)
- 失われた集落に立つヤルセのガジュマル(中之島)
- 千年を生きる御岳のガジュマル(平島)
- 神々しい手久津久のガジュマルの巨樹(喜界島)
- 子どもと100年遊んだ日本一のガジュマル(沖永良部島)
1.ガジュマルの森で遊ぼう! 衝立山のガジュマル(父島)
小笠原諸島 父島の南部、衝立山のガジュマルは木に登って遊ぶことのできる珍しいガジュマルだ。
ここのガジュマルの森は森林生態系保護地域に指定されているため、
アクセスするには、入林許可証を持つガイドのツアーに参加する必要がある。
もともと小笠原諸島にガジュマルは自生しておらず、
島にあるガジュマルは、戦前の開拓時に防風林として植えられたものだそうだ。
広場を取り囲むガジュマルの壁に登り、キジムナーとなって望む光景。
ガジュマルを俯瞰できるところは、このガジュマルの森ぐらいだろう。

2.失われた集落に立つヤルセのガジュマル(中之島)
トカラ列島 中之島の南東部ヤルセには、かつて集落が存在した。
戦後の開拓政策で入植が行われ、小学校も建てられたが、
立地の不便さからか廃集落となり、今では集落の痕跡も見当たらない。
その集落跡の廃道の脇にひっそりとそびえ立つガジュマルの巨樹。
人の侵入を拒否するかのように廃道に気根を下ろし、
木洩れ日に浮かび上がる巨体には畏怖を覚えてしまう。

3.千年を生きる御岳のガジュマル(平島)
トカラ列島 平島の御岳に群生するガジュマルは、
樹齢1000年を超える日本で最高樹齢のガジュマルであり、
その樹齢から千年ガジュマルとも呼ばれている。
その老木の樹高は髙く、幹は溶けるように絡み合い、
この世の物とは思えない姿で御岳の麓に鎮座している。

4.神々しい手久津久のガジュマルの巨樹(喜界島)
奄美群島 喜界島はガジュマルの宝庫である。
そして、島中に自生するガジュマルの中で最も神秘的なガジュマルは、
やはり、「手久津久(てくつく)」の巨樹ガジュマルだろう。
真っ直ぐに延びた幹束、八方に広がる枝。
木洩れ日に輝く均整のとれた樹体には畏敬の念を禁じ得ない。

5.子どもと100年遊んだ日本一のガジュマル(沖永良部島)
奄美群島 沖永良部島の国頭小学校の校庭には日本一を謳う1本のガジュマルがある。
この日本一のガジュマルは、1898年の第1回卒業生が植えたもので、
創立118年の小学校と、歴史をともに歩んでいる思い出のガジュマルである。
樹高は7mとあまり高くないが、
22mの見事な枝張り(樹木の枝の広がり具合)は日本一である。
100年の間、数多くの子ども達を見守り、そして見送ってきたガジュマル。
日本一を謳うに、これほど相応しい樹はないだろう。

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