野生動物と走る!? 離島の珍道4選
離島には多くの自然が残されているだけでなく、
本土から隔絶されていることから、固有種の動物が生息しているところが多い。
前回は、素晴らしい自然に囲まれた離島の名道を紹介したが、
今回は、そんな動物の楽園である離島にあって、
島の動物たちと一緒に走ることの出来る珍しい道、離島の珍道を紹介しよう。

1.日本でここだけ 野生牛が闊歩する口之島
屋久島と奄美大島の間に浮かぶトカラ列島、
その最北端に位置する口之島は日本で唯一、野生牛が生息する場所だ。
この野生牛は1919年頃に諏訪之瀬島から移入された数頭の牛の子孫であり
トカラ牛とも呼ばれている。
因みに、諏訪之瀬島には、昔、闘牛の文化があったそうだ。
トカラ牛の生息する島の南部を通る道路「森林基幹道 口之島線」には、
集落にトカラ牛が入らないようにゲートが設けられるいる。

島に生息するトカラ牛の数はおよそ100頭。
成牛は大人しく車両が近づいても逃げようとしないが、
子牛は驚いて逃げていくので、子牛となら一緒に口之島線を走ることができる。

2.意外に速いぞ 口永良部島のヤクシカ
口永良部島は屋久島の北西沖に浮かぶ島で、
2015年5月の新岳噴火で全島民が屋久島へ避難していたが、
2017年現在では、寝待地区を除き避難指示は解除されている。
口永良部島には野生のシカ「ヤクシカ」が生息している。
ヤクシカは屋久島と口永良部島にのみ生息するニホンジカの亜種で、結構足が速い。
ヤクシカは島中にいて道路にも飛び出してくるので注意が必要だ。
運が良いと一緒に競走できる。

3.逃げ惑う 平島のトカラヤギ
屋久島と奄美大島の間に浮かぶトカラ列島にはトカラヤギと呼ばれる野生のヤギが生息する。
トカラヤギは大陸から渡ってきた家畜ヤギ(肉用)の末裔で、比較的体の小さなヤギである。
トカラヤギはトカラ列島全域に生息するのだが、
平島の大浦展望台付近の丘陵地にはトカラヤギ群れで生息しており道路での遭遇率が高い。
トカラヤギと走るなら平島である。

4.加計呂麻でイノシシを追いかけてみた
大島海峡を挟んで奄美大島の南に位置する加計呂麻島は、
平地部が少なくほどんどが山、集落は入り江の奥の限られた空間に形成されている。
集落間を結ぶ道は山越えのワインディングロードがほとんど、
その道路は山林に面するため、山の野生動物たちが道路に出てこないほうがおかしい。
特にイノシシは良く出没し、道なりに真っ直ぐに逃げることが多いので、
一緒に走るにはおススメだ。

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