小笠原 母島で一番美しい海岸 蓬莱根
蓬莱根とは、母島南部の西海岸、唐なす海岸とワイビーチの中間の海岸の沖に立つ岩の名前で、
この岩の前にある砂浜は母島でも随一の美しさを誇る。
母島に渡ったなら必ず訪れたい素晴らしい景勝地だが、
陸からアクセスするルートがないことが、観光のハードルを髙くしている。
今日は、この蓬莱根の海岸にアプローチする。
走破したルート (16 km)
1.まずは都道最南端へ、遊歩道を進み海岸に向かう
母島を縦貫する都道241号を南下し、都道最南端にある遊歩道の入口へ。
蓬莱根にアクセスするには、小富士へと続く遊歩道の枝道から
一旦、蓬莱根手前の海岸へ出る必要がある。

遊歩道入口から1.3kmの地点に、蓬莱根への道標が立っている。
ここから海岸方向(右方向)へ枝道を進んでいく。

分岐点から300mほど進むと密林を抜けて海岸に到達する。
しかし、残念ながらここは蓬莱根を望む海岸でなはい。

遊歩道のような整備された陸路はここまで。
ここからは、入り江の右側の波食崖を伝って蓬莱根へとアプローチする。

2.海食棚の道を歩き蓬莱根へ
大潮の干潮刻にだけ現れる海食棚の道。
これが、歩いて蓬莱根へアクセスする唯一のルートだ。

足場はヌルヌルと滑ってとても危ない。特に、入り江の端は足場も悪く最大の難関だ。
波食崖の岩を手で掴みながら慎重に進む。

ちょっと休憩、入り江の先端から向島を眺める。

入り江の端を回りこむと目的地である蓬莱根の砂浜が見える。

砂浜まであと10mという所で海に消える足場。
大潮の干潮刻といえど、冬季では完全に陸続きにはならないようだ。

ここからはブーツを脱ぎ、ギョサン(漁協で売っているサンダル)に履き替える。
因みに、これは父島で買ったギョサンで父ギョと呼ばれるモノ。
母島で売られている母ギョは、
父ギョに比べて素材が柔らかく、エアー抜きの穴があるのが特徴だそうだ。

3.美しい蓬莱根の砂浜
ギョサンを履き、蓬莱根の砂浜に無事上陸。

白く美しい砂浜には大きな戦争の残骸が佇んでいる。

広くはないが、とても美しい砂浜だ。母島でも随一の美しさと言われるのも納得できる。

4.蓬莱根と呼ばれる岩
砂州の北側の沖に切り立つ奇岩が蓬莱根だ。

陽に照らされる蓬莱根。
蓬莱とは海の仙人が住む仙境のことだそうだが、誰が名付けたのだろう。
後日、郷土資料館で聞いてみたが、由来は分からなかった。

陸繋島の洞門から望む蓬莱根がおススメのビューポイント。
日本とは思えない景色に茫然とする。

この素晴らしい景色を眺めながら、砂浜でボーっとしたいところだが、
歩いて戻る場合には、潮が満ち始める前に砂浜を発たなければならない。
蓬莱根でのんびり過ごしたい人は、
シュノーケリングの機材を用意して泳いで渡った方が良いだろう。
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